抵抗とは
電子回路内の抵抗とは、電流の流れにくさを表します。リチウムイオン電池の内部抵抗には、分極内部抵抗とオーム内部抵抗があります。前者は電気化学的反応における分極に起因する電気抵抗です。オーム内抵抗はリチウムイオン電池電解液、電極材料、ダイヤフラム抵抗、各部部品の接触抵抗からなります。
中学校理科で習う「オームの法則」によれば、電圧をV(単位V:ボルト)電流をI(単位A:アンペア)とすると、「V=R×I」という関係が成り立ちます。ここで表されるRが抵抗となり、単位はΩ(オーム)です。この式を組み替えると「I=VR」とも表され、電圧が同じであれば抵抗が大きいほど電流が小さくなる(=流れにくい)ということが分かります。
抵抗器について
抵抗器は電気の流れを調節したり、電気を送らないように設定するパーツの一部です。電流の流れを制御したり、電流を検出するために用いたり電気抵抗値を感知するためにも用いられます。
また、「抵抗器は単体で、電圧のコントロール」も担います。不要な際には電圧を下げたりすることが可能な可変抵抗器などもあり、状況により電力配給を自動で行うことが可能です。
抵抗器の仕組みは
抵抗器は、電子回路内の負荷となって流れる電流の通過を制限し、電流量を調整します。抵抗器によって止められた電流は熱エネルギーとなって放熱されます。
電子機器における抵抗器の主な役割は次の3つになります。
① 電流の制限
② 電圧の分圧
③ 電流の検出
このように、抵抗器は電流を制限するだけではなく、直列に繋いで希望の電圧を取り出す(分圧)や、ごく微小の抵抗を掛けて電流検出のモニタリングを行うなど様々な役割があります。
抵抗器にはどんな種類がある?
抵抗器には、その形状と電流負荷の材質と仕組みによって下記のように分類されます。
・形状による分類
① リードタイプ
② 面実装タイプ
③ セメント抵抗及び他
・負荷の材質と仕組みによる分類
① 炭素被膜抵抗
炭素皮膜抵抗器は炭素で外部をカバーリングしている。抵抗器で、「キンピ」と比べるとノイズなどが入りやすく、音響機器などの電子パーツとしてではなく工業用の機械などに用いられます。価格も安く、凡用で使用できる手軽さが魅力の素材です。
② メタルグレースの皮膜抵抗器
メタルグレース皮膜抵抗器は厚膜で設計されていて、市場でも多く起用されている抵抗器です。厚膜で過度な電圧にも対応可能な素材です。
③ 金属皮膜抵抗
通称「キンピ」と呼ばれセラミックを金属コーティングし、加熱で金属を蒸着した抵抗器です。そのため、ノイズなどが少なく「通信機や、オーディオなどの電子部品」として起用されています。
④ 酸化金属皮膜抵抗
⑤ 巻線抵抗
⑥ チップ固定抵抗など
リチウムイオン電池がよく使う抵抗器は
リチウムイオン電池がよく使う抵抗器は高い信頼性の固定抵抗器や可変抵抗器として金属皮膜抵抗器が適しています。通電の速度も早く、電流検出抵抗器として非常に重要な役割を担いリチウム電池に適しています。
リチウム電池の材料として最も適しているのが金属で、アルミニウム材料なども相性がよくバッテリーなどに用いられています。また伝導率が高く、電気特性もその他の材質と比べると相性が良いのが金属皮膜抵抗器です。
リチウムイオン電池内において抵抗器はどんなパラメータに影響する
電圧: 実際応用に必要な電圧を調整し、余計な電圧を分けます。
電流: 抵抗器は実際に使用状況に応じて、電流の値を増えたり減りたりすることができます。
温度: 電池の温度を検測し、適切な温度であれば、電池が急速充電できます。異常電流による発熱も検知できます。
リチウム電池における抵抗器の役割は
抵抗器はリチウムイオンバッテリー向けに、二次的な保護が可能となり、リチウムイオン電池内において、電池の過充電過放電を防ぎ、充放電の状況を正確に検出し最適な電流数値を管理し調整するなど、非常に重要な役目があります。
まとめ
ここまで、抵抗器の仕組みとリチウムイオン電池内においての抵抗器の役割について解説してきました。抵抗器は多様に作用していて、電化製品をエコに使用するためにも必要な機器です。電池の安全性を高めるためにも必要な電子パーツです。TYCORUN ENERGYのリチウムイオン電池は、回路内の抵抗器についても最適な設計でトラブルを未然に防いでおり、長く安心して使用できる製品です。